GVVC Weekly – Week 119

Perfume Genius – “Without You” (Dir. Allis Chang)

パフューム・ジーニアスが今年リリースした傑作アルバムからの楽曲をビデオカットで公開。
ちょっとナンセンス入ってるんでしょうが、いい映像だと思ったし、何より曲と合ってるよ。
あとは、このメロディというかアレンジを度外視して楽曲だけで考えてみた時、この節回し、
コード感、何に聴こえます?日本でネオアコ、ギターポップと呼ばれるものではないですか。
割と一筋縄ではいかない音楽をよくやる人がたまに、相対的に平易なアレンジでこの手のを
やる時、すごく好きなものになる事が多いんだよね。音楽に限った事ではないんだけども。

Arlo Parks – Caroline (Official Video)

来年一月にリリースされるアーロ・パークスのデビューアルバムから新たな先行曲のビデオ。
フォーマットとしてはいわゆる、インディのサウンドにかなり寄せたR&B、ソウルっていう
耳タコサウンドではあるのですが、バランスがいいというか端正な仕上がりで纏まってる。
しつこいほどにCaroline, I swear to God, I triedの節を反復するのもムードの醸成にかなり
一役買っていますね。それほど突出した楽曲ってわけではないんですけど、映像も美しいし。
独唱から入るのもハマってる。しかし、この広義のブラコン的なものにインディの、それも、
線が細い方面のギターワークやサウンドを仕込むって流れ、ソランジュやブラッドオレンジ
辺りが8~9年前に始めたあの辺が嚆矢となって、ホントみるみるうちに市民権を得たよねえ。

今週のLP/EPフルリリース

Karen Elson – Radio Redhead Vol. 1 (EP)

まあカバー集だけど、そもそも本業ミュージシャンじゃないんだからこんくらいでいいよ。
女優とかモデルがカバー8割、残り少し申し訳程度のオリジナルで音楽活動するってかなり
よくあるけど、この人の場合はその枠にカウントしてしまうのは少し憚られるというかさ、
割とちゃんとイイんだよね。歌い方が鬱陶しくないのと、アレンジがいつもジェントルで
シルキー。アバにシェールも悪くない。でもエルトン・ジョンは流石にやめて欲しかった。


Rama Lama Records – Rama Lama Records 2020 (V.A.)

ストックホルムの新鋭レーベル、ラマ・ラマが本年のリリースものからハイライト楽曲を
収録したレーベルコンピをクリプレ扱いのネーム・ユア・プライスでサプライズリリース。
やはり冒頭を飾る4つがメインのrosterではありますが、ここの上品に程よく尖ったセンス
本当ズバ抜けてますので来年も注目です。ギタポ一辺倒ではなく、フリージャズだったり、
ポストパンクだったり、アヴァンにまで振れても常にクリーンでスマートなのが実に良い。

・完全に年末進行に入りました。今年はクリスマス楽曲も例年よりイマイチなものが多くて
載せるものがホント少ないので、年内のレギュラー更新はこれにて終了とさせて頂きますね。
今後は昨年もやった年間ベスト・ソングのリストを出しますのでヨロシク。今回も曲単位!