GVVC Weekly – Week 167


American Football – Rare Symmetry / Fade Into You

アメリカン・フットボールが復帰後で2作目のLPである3rd以来となる新曲をリリースです。
1曲目は前作と同セッションの音源と言われても納得するほど継続した空気感とサウンドの
やや長尺な叙情派ポストロックをダイナミックに展開した楽曲。もう一つは言うまでもなく
ダイナソーJr.までもがカバーしてたこともあるマジー・スター最大の代表曲かつ超名曲です。
ミヤ・フォリックがゲストボーカルをとり、これも復活以降のアメフトサウンドに調理済み。

BEACH HOUSE – ONCE TWICE MELODY: CHAPTER TWO

ビーチ・ハウスが新作アルバムからのチャプター2として、新たに4曲を同時にセットで公開。
前回も思ったけど、シンセ・シークエンス感が強まっているのが好みではないし、神秘性と
詩的なニュアンスが薄れてしまっていると感じる。流れるようなメロディは相変わらず清く、
美しく洗練され不意に懐に入ってくる深みがあって素晴らしい。リズム隊を敢えて極限まで
削ぎ落とし、ドラムマシン同然の扱いにしておいてギターの重層的なレイヤーは人力の甘み、
ブレがありスクエアじゃない印象なのが構造として面白いのに、アルペジエイターみたいな
均一さが支配的になり過ぎると芸術点が下がっちゃうから、もっとランダマイズして欲しい。

Bully – Just For Love (Official Audio)

ブリーの新曲は、新作アルバムからのリード曲というわけではなく単発のスポットシングル。
ですがこれが最初期の小気味良さとシンプルな疾走感、ライトウェイトな質感と淡い甘さが
久々に気持ち良くブレンドされ表出している気がしてピックアップ。絶妙なさじ加減ですね。
オルタナでもパンクでもあり、でももっと何か爽やかなストリートで女性的でもある存在。

Broken Social Scene – This House Is On Fire (Visualizer)

ブロークン・ソーシャル・シーンがB面曲&レア音源集のリリースをアナウンス、基本的には
既発曲のコレクションなのですが初収録となる音源も何曲かはあるようで、そのうち一つが
これ。Forgiveness Rock Record時のセッションで収録されなかったアウトテイクなのに
ライブで演奏されたりしていた楽曲とのことで、ソフトでクリーンにしたWar On Drugs的
ロードムーヴィー感溢れる純8ビートのインディロックで、淡々としつつもドラマティック。

BLACKALACHIA – Moses Sumney [Full-Length Film]

かねてよりアナウンスされていたモーゼス・サムニーのライブ・フィルムがフル尺で公開に。
ブルーリッジ山脈に黒い臨時ステージを設営して、現在のレパートリーを本気のリアレンジ。
ちょっとやりすぎというか、一昔前で言うヒップスター感が強過ぎなきらいもありますが、
非常にクールなコンテンポラリー・チェンバーポップ絵巻が展開されており映像の美しさも
相まってってクオリティ高し。屋外なのにチェンバーとは矛盾してますけどね…。正直70分
フル尺では観てないんですけど、店や転換でプロジェクタから垂れ流してるとかがいいかな。

今週のLP/EPフルリリース

Jeff Parker – Forfolks (LP)

傑作だった前作LPではフルバンドを従えポストロック・フュージョン・ラテンジャズ絵巻を
展開してましたが、2年弱を経ての今回は完全なるギターソロ作品。編成は対照的だけれど
不思議と…というか寧ろ当然というか同じ人が作ったぽい印象を感じる内容で、基本やはり
ジャジーではあるけど、いわゆるジャズギターのインプロっぽいカッタルさは希薄でもっと
アンビエントというか緩くマイルドな雰囲気がある。スタンダードのフレーズ等を挟んだり
基本的にはオーガニックな筈なんだけどEHXのフリーズ系エフェクトやルーパーだったりを
多用してて、ちょっとクールでポストロックな音像になる瞬間も。ホントにもうすぐそこで
弾いてるような感じのリアルな空気感で、タッチのムラや不揃いさまでをも楽しむ音楽です。


Palm Springs – A Collection Of Songs (LP)

トロピカル・ファック・ストームやモッド・コンで活動するエリカ・ダンのソロ、というか
フォーク寄りのプロジェクトが7インチやカセットなどに散らばった過去曲をコンパイルし、
トータルコントロールのマイキー・ヤングがリマスタリングして再発。在籍バンドの新曲で
ちょいちょいピックアップしては言及してるけどこの人凄く好きで、本当いいボーカルだと
思うし、まあ見た目も込みで存在感が凄いの。この音源はちょいキャット・パワーみたいな
部分があって、ほぼ弾き語りのほんのりやさぐれブルージーなインディフォークなんだけど
柔らかく美しい楽曲もあり、ジョニ・ミッチェル路線もありと中々バラエティに富んでます。
終盤は勢いドラム入りのガサっとしたオルタナフォーク的なゾーンに突入するけど微妙かな、

Tropical Fuck Storm – Who’s My Eugene? (Official Video)

MOD CON – X-Ray (Official Audio Video)

これ全部同じ人ですからね。音楽の趣味が幅広くっていいねッ!あんま人のこと言えんが。