GVVC Weekly – Week 168


Partner Look “Rodeo Tragic” (Official video)

メルボルンのパートナー・ルックが来年2月にTrouble In MindからリリースするデビューLP
“By The Book”より二つ目の先行曲を公開。穏やかな脱力インディロックのナンバーでして、
角を全て取り切り極限まで丸くした脱臼以下の緩すぎるポストパンクと、オーセンティック
直球なアレンジを冗談っぽく展開しユーモアを感じさせつつもふざけ過ぎずクールな表情で
非常に面白いです。登場するメンバーの面々もいかにもこの音楽をやってそうな連中でして、
バンド名を冠したアルバム・オープニングトラックでも見せていたとても柔らかく淡い光に
包まれた音像とそのイメージはマイルドで知的かつ芸術展の高いアートパンク。注目株です。

Big Thief – No Reason (Official Audio)

もう何曲目かわかりませんが、ビッグ・シーフ次回作ダブルアルバムからの楽曲がまた公開。
今回は2曲出てますが、印象的なフルートが入ってくるこちらをピックアップ。前回、年に
2枚も別セッションのオリジナルLPをリリースした時の2枚目でやってたあのザラメのある
ガサッとした質感も好きだったけど、このへんは対極というか、コーラスまでかかった上で
ウォームかつ奥行きのある音像は4ADらしい塩梅でちょっと中庸な印象ながらも落ち着いた
佳作です。ドラムがなんかすごくいい音してまして、実に年末っぽいピースな雰囲気ですね。

日本のリリース

Cairophenomenons – MEKKI

カイロフェノメノンズから久々の新曲です。ドラマーが抜けたようで、ミツメの洋次郎君が
バックアップ。(レギュラーのサポートメンバー募集中のようです)サウンドの方はかなり
変えてきまして、ドリームをかなぐり捨てた若干オリエンタルな風情の辺境サイケデリック
アンサンブルが冴え渡るインディロックになってます。そしてついに日本語になっちゃった
みたいで、個人的にそこは残念だけどまあいいかな。もともと、丸みを帯びて角の取れた
淡くあたたかい音像が特徴の一つとしてあったと思うんだけどそこのイメージが覆されてて、
でもサイケっぽさてのはかなり見せてたし意外な転換では全くなく、方向性の完成度として
すごく高いと思う。惜しむらくはドラムがちょっと浮いてるというか、一発録りじゃないの
仕方ないとは思うが、この路線だと前よりも俄然、一体感がキモになってくるからその辺は
もっと馴染ませてほしいかなと。個人的には中盤の細かいギタープレイが素晴らしいと思う。

メロの音階と歌い方とかで、なんかケミブラのこの曲をくるりが演っているみたいな印象に。

今週のLP/EPフルリリース

Michel Banabila – Echo Transformations (LP)

生の打楽器と環境音などがAIボイスと混在し展開する半オーガニック・半エレクトロニック
折衷アンビエント・エクスペリメンタル。テクスチャーやディテールがすごく凝ってて深い、
鳴らしててすごく上質なサウンドなんだけどもサイバネティックス感も結構強くってですね、
ホリー・ハーンドンだとかOPNとかのアプローチにも近いような雰囲気もあり非常に先端。
メインっぽいM-3の超尺オデッセイは正直微妙でそれ以外のトコがいいです。もう少しだけ
アコギとかも入れてくるような路線に調整されてたらもっと好みだっかなと思うが難しいね。

小話
ChromaticsのDear Tommyフィジカル盤はそもそもプレスされておらず、バッキバキに
叩き割っちゃったぜ事件はジョニーのホラッチョである可能性が高い。
ー うん、知ってた。

・例によって年末進行でリリースがないため、年内のウィークリー更新はこれにて終了です。
最後に次週あたりお待ちかね年間ベストトラックスの記事を更新しますんでよろしくどうぞ。