GVVC Weekly – Week 190


Doll Spirit Vessel – Train Brain Rot (Official Music Video)

フィラデルフィアのドール・スピリット・ヴェッセルが8月にリリースするデビューアルバム
からの最初の先行トラックです。Hop Alongというかフランシスキンランのソロ作あたりを
もう少し捻れポップ化したような、僅かにemoも感じさせるSSWベースのバンドサウンド。
意図しての事かは不明ですが、突っ込み気味の勢いと抜きのショボさが絶妙に同居していて
楽曲全体での抑揚が謎にハイブリッドなダイナミズムを伴ってます。凄く良いバンド名だね。

Air Waves – Wait (Official Video)

エアー・ウェイヴズがFireに移籍してのニューアルバムからタイトルトラックに続く先行曲。
チープなビートに、ひたすらループされるサンプリングのサックスやシークエンスが異様で
ある種ドラッギーなムードを醸し出す中毒トラック…なのにボーカルはめちゃ平常運行です。
声がいいよね。地味に活動歴が長く、おそらく15年以上はやっているのではないか?これ
家ではそんな聴かないけど、出先のBGMでかかっていたらシャザムするであろうイメージが
わくそんな楽曲。直近のWestern Vinylもハマってましたがファイアでもしっくりきますね。

Girlpuppy – I Miss When I Smelled Like You (Official Video)

昨年作のEPがなかなか素晴らしく、収録曲を当年間ベストトラックにもギリギリ入選させた
ガールパピーのニューシングルがビデオで公開。どうもプロデューサーが変わったみたいで
繊細さは微かに残しながらもビッグでアメリカンなイメージを入れてきた、やや大味な楽曲。
Wetやマギー・ロジャーズなどを手がけているDoug Schadtだというのでナルホドな調整、
正直もっと淡く儚い方向性の方がキャラクターにも合っていると思うのだが、今後の路線を
決定的に占うようなトラックではないらしいコメントが出てるから、単発モノならいいか。

JB Dunckel – Shogun (Official Visualizer)

エールのJBダンケルが再来週にリリースする新作ソロアルバムより3つ目となる先行曲です。
チープになっちゃうギリギリのところでメディテーティヴ、ほのかに香るフレンチタッチと
あくまでもウォームなミニマリズムは突き放した表情をしておらず、スノッブには程遠い位
人懐っこい。ニコラス・ゴダンの方のソロもベクトルは違えどレフトフィールド過ぎない点
同じだし、この辺のさじ加減がさすがエールというか、大ブレイクした人達ってのは違うな。
凄くポップ。ちなみに日本の天皇の装束にインスパイアされた楽曲らしいが曲名は将軍とな?

Belle and Sebastian – “A Bit of Previous” (Official Video)

このベルセバの新曲さ、ベルセバとキュアーとスミスが混ざったみたいじゃない?そんだけ。

今週のLP/EPフルリリース

awakebutstillinbed / for your health – hymns for the scorned (Split EP)

スプリットです、全体良いがなんと言ってもアウェイク・バット・スティル・イン・ベッド。
M-1が素晴らしくて、最近で言うCloserあたりの路線かと思いきや後半はもっとマイルドな
エモに振り切って終わるこの2分での起承転結と刺さるメロディは良い意味でのルーザー味
溢れるヴォーカルの子のやけっぱち感がズバ抜けてて涙ちょちょぎれる。BPMブレまくりの
演奏陣もガタガタに性急で蒼い。自称extremoらしいがそんなにエクストリームじゃないし
ハードコアパンクとエモ(スクリーモ)に微かな甘いインディロックぽさが本当に絶妙です。
フォー・ユア・ヘルスの方はもっとストレートに黒髪アシメ的なイメージに寄ってはいるが
ギターなどやはりDischord周辺モノの香りもあり、いい具合にねじれてダサくなってない。


Bloomsday – Place to Land (LP)

いかにもBayonetが出しそうな音楽性だし、バンド名も素晴らしくマッチして体を表してる。
まあ最近ありがちと言ったらなんだがそこはかとなくクィアの香りを漂わせるちょい切ない
オーガニックな鳴りのインディポップ・デュオって感じのサウンドが基本。でもこの繊細さ
ちょっと別次元のピュアネスというか、ぶっ壊れそうなセンシティヴネスがビシビシ迸って
もう、メロディは割りかし塩味なんですが受ける印象はかなりメランコリックで美しいのね。
ほんの僅かにシティというかアーバン系のメロウさも漂わせてるのがキモなのかも。しかし
1分のインタールード込みで7曲なんで実質6曲は流石にフルアルバムと言えるのだろうか…。