リーズのボアード・アット・マイ・グランマズ・ハウスが久々のニューシングルをリリース。直近が22年2月のシングルなのでそこそこブランクがありましたね。
さてその当時の2曲はちょっと新しい路線に挑戦しており内心、若干迷走したなと思ってたがうまく軌道修正して戻ってきた今回は必殺の宅録オルタナ・ドリームポップで十八番のサウンド。後ろ側にかなり薄めに入ってくるビッグマフ系のファジー・シューゲイズ膜が絶妙なさじ加減で楽曲に奥行きをプラスしてます。
若さに対しての空いた期間の割にはあまり進化してない気もするが、完全に一人でやってると思うし多少ショボいのはおいといて、やはりメロディとフレージングに品格がある。なんか安っぽくなくて滋味を感じるんです。そして、なかなかナイスなカバーアートですね。
Doohickey Cubicle – Super Smeller
バンクーバーの男女ユニット(ライブではフルバンド)、ドゥーヒッキー・キュービクルの新曲が鼻の穴が4個になる謎ビデオで公開です。
まあまあまあ、聴いた瞬間絶対にカナダだろうなと思うサウンドで、もはやトップスの名前出すまでもない(出してる)インディ・アーバンソウルとこちらももはや未来永劫伏せ字必須となった日本のシ○ィ○ップ(伏せれてない)と呼ばれているモノとの親和性もあるようないわゆる最適化サウンドで正直あまり推したくない枠。
でも、ひじょーに洗練された素敵なクオリティだなと思ってさ!他の楽曲も聞いた感じちょっと北欧ニュージャズとかの雰囲気も強めに入ってるような部分が差別化ポイントかな。あとね、バンド名が良いです。
One True Pairing – Frozen Food Centre
ワイルド・ビースツのツインボーカルのうち片割れ、トム・フレミングによるソロプロジェクト、ワン・トゥルー・ペアリングが久々の新曲をビデオ公開。
デビューアルバムが結構パキっとしたシンセポップのサウンドで正直微妙であったが、その収録曲をアコースティック再構築したEPを即座に出してたあたり、そういうフィードバックやリアクションが多かったのか本人もイマイチな感触はあったみたいで次は変わるだろうと容易に想像できた。
やはり今回は一気にアコースティックに舵切り、Gareth Dicksonが大仰にシネマティックになったようなスタイルのガットギター指引きを主軸としたポストロック〜アンビエント風味のフォークが結実。そのままバンドの収録曲であっても不思議ではない楽曲ですが、やはりより声のパンチが効いていたのは元相方の方なのでいわゆるOne True Pairingってのはアンタと彼の事だろと思わざるを得なくて涙です。あっちはあっちで曲が弱くて苦労してるしね。うまくいかねーよな本当。
今週のLP/EPフルリリース
Meadow Meadow – You Are So Alive (LP)
ピックアップは結局してなかったのだが、先行曲のいくつかがそこそこ気になってたのもありアルバムちゃんと聴いてみたら、これは良いです。
ものすごく大雑把にいくと基本フォークロック、ということになるであろうが、チェンバーポップとエクスペリメンタルが少し入ってポストロック的な構成もふんだん盛り込んでおり、緩急のついたやや複雑な展開を見せるサウンド。しかし全体のカラーとしては実に漠然としていて一本筋が通ってないようなアブストラクトな印象を受ける。中毒性はあるんだけどフックがないからこっちから一生懸命聴かないといけないというかね…。
またかなり自然派志向の音作りで、Sun Juneからオルタナとエモを完全に抜いて小難しくしたような雰囲気もあるかな。それなのに突然M-5のような半エレクトロニックのトラックも入れてきここだけPuma Blueみたいになってるのも面白い。
使い分ける男女ツイン(トリプル)ボーカルは全員声のトーンが暗くて低い非常ぉ~に地味な響きでメロディも枯れぎみの渋チンと、さすがUKの辛気臭さ全開でよろしいんじゃないですか。でも重くはない。当初はメンズ2人のみだったみたいですが今は4人編成になっているようで、この先どう向かうのか読めなさもあり、注目株です。