GVVC Weekly – Week 57


DIIV // Blankenship (Official Video)

ダイヴ久々のアルバムから3つ目の先行トラックは、あまりにカッコよすぎるビデオで登場。
今回は既発の2曲と比べて以前までのテイストに最も近く、性急なクラウットロックで疾走
しながらジリジリと焦燥感を煽ってはオルタナ的不協和音で捲り上げるザ・バンドの音楽。
重たさは無くエアリーでどこまでもクールなのは普段通りですが、前作までのスタイルから
正統進化って感じの完成度で、元々ある武器に熱量とアッパーさをサービス気味に付加した
ような塩梅でこれは凄い…御見逸れしました。一番最初にこれ公開した方が良かったよね。
窪塚洋介化しているコール君のボーカルも、ソフトに響くシルキーな質感に仕上げてあって
印象が違うけど、これがアンサンブルとの対比になってて全体のバランスに相当効いてる。
しかしこういう、中高生にバンドを始めさせられるようなボーイズバンド的圧倒的格好良さ
あるのが、どんだけ探してもダイヴとビーチフォシルズだけなのって本当不思議。佇まいと
いうか、音楽だけの話じゃないので…。まぁ、だからバンドとバンド音楽の人気が世界的に
深刻な下火で、その状態になって久しいのかもしれないですが。有無を言わせない格好良さ
持ってるバンドが不足してますよ。そんな中これは希望だわ、そこらじゅうのスクリーンで
これ流して欲しいね。ドラムの奴のOPNのTシャツが目立ってて、ステマ仕込みもバッチリ。


Men I Trust – Oncle Jazz (LP)

メディアに全然出てなくて先週忘れてました、Men I Trustのアルバムようやく出たのね。
やはり独力でやってるっぽく、宣伝圧が弱くて今日び逆にプラスになってる気がします。
当初、想像していたものよりもかなりアンニュイに振ってる感じだし、めちゃラウンジー。
ボーカルの子のフランス系カナダ人っていうイメージをド直球に使ってて、タイトル通り
ジャジーなニュアンスもある、レトロでふやけた音像。と同時に、クラブミュージックを
かなり聴いてる奴の音楽だとも思う。短めとはいえ曲詰め込みすぎちゃって24曲で2LP。
来月、来日公演が控えてますが正直、ほとんどはあまり立って聴くような楽曲じゃないね。

Pia Fraus – Sweet Sunday Snow

かなり初期からここ日本でも紹介され、シューゲイズ界隈である程度の知名度を保っている
ピア・フラウス、なんだかんだずっと続いていて今作はジョン・マッケンタイアがミックス
ということで、イメージと合いますね。音の方にそう変化はなくカクカクした感じで端正に
まとめられたギターポップ系の作りに、曖昧なギターとコーラスが揺れながら重なってく。
結構独特の味があって、なんか図書館っぽいというかめちゃインドア派って感じの音楽です。
しかしエストニアって一体どんなスタジオや箱、環境で日々活動してんだろ。想像つかない。

Caroline Polachek – So Hot You’re Hurting My Feelings (Lyric Booklet)

キャロラインが本名名義ソロでここんとこシングルをどんどん発表してましたが、4曲目で
リリース日も決定です。チェアリフトの時から引き続きコロムビアからということですね。
バリっとコンプかかった高級メジャーな音作りで趣味のいい80’sポップな楽曲になってます。
もはやインディって感じではないですが”So hot you’re hurting my feelings, can’t deal”
っつー決めフックのとこ凄いです。100点満点のフレージング出ちゃって燦然と輝いてる。

Soccer Mommy – lucy (Official Audio)

サッカー・マミーがファット・ポッサムからローマヴィスタに移籍して新曲をリリースです。
間違いなくアルバムが控えているでしょう。結構変化があって、ソロミュージシャンっぽい
プライヴェートなムードとグランジ的な翳りや毒づきが以前は感じられましたが、その辺が
かなり薄れて、クリアーで明瞭なメジャーサウンドの楽曲です。レーベルの遷移をそのまま
反映したような仕上がりですが、これがなかなか求心力のあるいい出来で、特徴である声を
ダブルに重ねちゃうプロダクションと相性も良く、ドリーミーさもあるという欲張り音楽。

Haich Ber Na – Forgetful

ソウルっぽい裏声ボーカルにエクスペリメンタル、ダブステップ風な重めのトラックなので
James Blake的なものがベースなのですが、あまりミニマリストではなくて、遊びが多いし
上物の音色使いも結構クール系一辺倒じゃない。morr music路線のウォームでアナログな
ニュアンスも入ってくるのにザ・ナイフの狂気も感じる異様なサウンド。ロンドンの人です。

Bryce Dessner »Tenebre« Ensemble Resonanz

ナショナルのブライスは最近クラシカル系の作品を多くリリースしてますが、お次はドイツの
アンサンブル・レゾナンスとのコラボレーション。モーゼス・サムニーも少し参加してるね。
完全に弦楽隊だけのアンサンブルですし、コンポジションがやっぱインディロックやっている
人のそれ感は出ているというか、現代音楽ぽさも薄く本当に聴き易い。生で観たいなこれ。