GVVC Weekly – Week 56


Foxes in Fiction – Rush to Spark [official audio] M-4

Foxes in Fiction – Antibody [official audio] M-7

オーキッド・テープスの看板アーティスト、フォクセズ・イン・フィクションから
久々のプロパー新作フルレングスが発表され、そちらからの先行トラックがこの2曲です。
音楽性はそれほど変化せず、相変わらずド直球のドリームポップ的なサウンドスケープ。
彼の存在自体がもはや生ける白昼夢、繊細すぎる質感で儚いガラス細工の万華鏡M-4と
スローなタイム感で、ユニゾンするリフと歌メロが同化しながら世界が甘く溶けるM-7。
空間系の処理が深くなってるので、前作の”冬の自室”って感じだった近すぎる距離感が
遠くなって、温かみは減ってますね。特徴という意味ではやや凡庸になった気がします。
でも、やっぱり良いとは思うし、絶対に線の細い感じの人間が作ってると創造できる音。
親近感しか湧かないですし、こういうナイーブさで生きる人間を最も応援したいですね。

Jenny Hval – Accident (Official Music Video)

ジェニー・ヴァルの新作アルバムから三つ目の先行曲は映像とともに登場です。こちらは
ライトで甘めの調整だった既発の2曲よりもかなり従来のイメージを踏襲したムードで、
ハウス的なそれではない超高速4つ打ちに重厚なシンセレイヤーが被さる上でいつもの
フリーフォームな歌唱が浮かんでは消え、意味深長なビデオとの相乗効果もあり、大変に
ミステリアスな出来。ここまで3曲聴いて今回のアルバムは間違いなくいいと思いますよ。

Efterklang – Uden ansigt (lyric video)

エフタークラングも長いですね。プロパーの新作アルバムとしては7年ぶりみたいです。
初期の頃はなんか北欧エレクトロニカみたいな枠だったんですがだんだんバンド化して、
一応ポストロックと言えるようなダイナミズムを獲得しつつ、デンマーク語での線の細い
歌唱と全体の繊細なテクスチャーにより、知的で上品な独特の音楽になってきましたよね。
約10年前のアルバム、Magic Chairとジャケットのビジュアルが似ていて懐かしい感じも。
ビデオの中でこの、高級リゾートホテルの吹き抜け屋内噴水に岩石が浮遊してるみたいな
画がモノクロのモーションありで登場するんですけど、それが何かカッコいいんだよね。

このジャケットね。


Turnover – Much After Feeling

今年来日公演もしていたターノォヴァー(敢えて)の新作は引き続きラン・フォー・カバー
からのリリースですが、今回はかなり変えてきた。90’sエモ・リバイバルの流れの中で
出てきたバンドという認識でしたので、これはさすがにチャラいし、ダサカッコいいでは
済まされないレベルでやらかしている気がします。路線変更はともかく、軽薄過ぎない?
元々、ボーカルがいい意味で軽くて、サウンドに少し洒脱な雰囲気もあったので成る程、
という方向性ではあるのですが…。間口を広げるって事だけに絞ればこの方がいいのかね。

La Neve – A Pretty Red

ダウンタウン・ボーイズのジョーイ・デフランセスコのソロプロジェクトですが、
元バンドのイメージとは全然違う、歌だけがポストパンクのディスコハウス風サウンド。
そりゃ尖りは感じるけど、音もそんなにキツくなく、お洒落音楽としてもいける範疇で
以外とこれ、ありそうでないバランスです。軽いダンスポップみたいな質感なのに歌が、
歌だけが…これ試しにどうなるかフランフランとかでかけてみて欲しいですよ。
ジブリハウスからこれのコンボで、キラキラOLのお姉さん達とか、泡吹いて倒れない?

Vampire Weekend Performs ‘Sympathy’

ヴァンパイア・ウィークエンドがコルバートに出演し最新アルバムから異色のトラックを
披露です。見た目ウクレレベースが目立つ、サンタナ的なウッドストック・ダンスジャム。
アルバム全体でのミックスの整合性って意味で他の曲との兼ね合い上、仕方ないんだけど
音源ではボーカルが浮き上がり過ぎてたから、この感じの方がライブっぽくて合ってるね。