GVVC Weekly – Week 65


Zoe Graham – Gradual Move (Official Audio)

スコットランドの新星SSW、ゾーイー・グレアムの最新トラックです。彼女は元々どうも
アコースティックポップ系のシンガーとして注目されてきたようなんですが、本人の嗜好が
リアルタイムで変わってきた結果、このような路線になったらしく、自ら語っています。
今はセント・ヴィンセントやクリスティーン・アンド・ザ・クイーンズなどを好んでいる
ようで、成る程といったところですが、この楽曲に関してはアレンジメントがかなりいいと
思うんですよね。ヴァースのランダムグリッチみたいなフレーズがとても効果的だし、ほぼ
全ての上物、細かく配置されて鳴っている音達が単純にスバラシイと思います。これさ、
全部自分で作ってるのかな?若そうだし、プロデューサーの仕事を感じるけども。ともかく
テレビやお店でも流せるような全方位型ポップスの理想形かな。これくらいで頼みたいね。

Wye Oak – Fortune (Official Audio)

ワイ・オークの新曲です。Jenのボーカルはいつも良くて、この音楽を特別にしていますが
全体のサウンドの形容に少し困っちゃう。宅録っぽい折衷派のインディ・ロック、ポップが
宅録フォーマットのままプロダクションをリッチにしていったもの、みたいな感じですが
基本的に過激なところがないし、歌メロは割とオルタナで、アンビエンスに敏感なきらいも
見える思索的なアレンジ。一聴のパンチは確かに弱いものですけど、深みはあるんですよね。
BGMにもでき、ポストロックとも、オルタナとも、アンビエントポップ言える万能薬です。


Liturgy – H.A.Q.Q. (LP)

リタジーがサプライズでフルアルバムをリリース。スリルジョッキーからではなく自主です。
フィジカルのヴァイナルも来年に自主で発売するようです。9月のシングルを紹介しましたが
そちらも収録されており、今回は基本的には同じベクトルかな。ポストHC的なマナーの下の
ブラックメタルというか、エモやってた人が始めたポストロックにありがちなアレンジ等も
よく飛び出しますし、インディの文脈に包摂しやすいんですよ、圧倒的に。聴きやすいのね。
まあ、寝る前に流すのは無理なんですけど。そういえば、メタラーの人って、寝る直前でも
激しいの聴いてるんですかね?入眠時にはHaxon Cloakとかプルリエントとかにするのかな。

Neon Indian – Toyota Man (Official Video)

ネオン・インディアン久々の新曲はビデオで公開、これがなんと全編スペイン語で歌われ、
いつものインターネットギーク、スーパーファミコン、シンセ・ジーニアスみたいな感じの
イメージと、陽気なラテン風味が不思議な化学反応を起こしていてちょっと他にない音楽に。
紛れもなくナードではあるので、ヒップホップがかったカリブ海のラテン音楽群のように
インディと噛み合わせの悪いマッチョイズムはそこにはなく、ある意味では空虚に響くね。
尚、ピニャータ・パーティでぶっ叩く対象としてドニー・トランペット人形がフィーチャー。


Barrie – “Geology” – Live @ Pitchfork Music Festival Paris 2019

バリィさんがピッチフォーク・フェスティバルのパリ場所に出演した際のライブ映像です。
filmed by La Blogothèqueですね。こないだのアルバムの中ではこの曲が一番好きかな。
歌がめっちゃヨレヨレですし、ちょっとステージの規模に負けてますね。ギターもねこれ、
絶対もう一本居ないとキツと思うよ…。ただムスタング + ムスタングベースという並びが
なんかいいですね。究極的にミニマムな音作りというか、空間を埋めないスペースだらけの
音楽っていう方向性は崩したくないから、ギター増やしてもボーカルは派手にバッキング
しないほうがいいね。スタジアムとかコンサートホールに最強に向いてないサウンドだから
小ギャラリーとか教会の方が映えるんでしょうが、にしてもこの盛り上がってなさやばい…。
いい声、いい歌メロ、いい音作り、いい構成なので応援しています。バリィさんがんばれ!

Bill Fay – Filled With Wonder Once Again (Official Video)

ブリティッシュフォーク吟遊詩人ビル・フェイの新曲です。ピアノのイメージですが今回は
ギター弾き語り+アルファのスタイル。声の説得力がえげつない、まさに”語り部”ですね。
こちら収録予定の新作は2012年に復活以降引き続きデッド・オーシャンズからのリリース。


FLOCKS – CNX

シンシナティのインストバンド、フロックスの新曲です。かなりジャジーなポストロック、
と形容できますが、ポストHCルーツのアメリカ産ポストロックではなくてもっと北欧とか
ドイツのニュージャズ系、エレクトロニック系譜のソレを感じます。すごく洗練された電化
フリージャズの趣が強いですけど、やっぱ随所でロックの範疇に落とし込んではいますね。
6分以上はちょっと長い気もしますが後半の展開もなかなかかっこいいですし、Radio Edit
あるといいかなー。2018年のs/tとは少し路線が変わってまして、確実にこっちのがいい。

Shelter Boy – Use Me (Official Music Video)

Still Treesというバンドもやっているドイツのお兄ちゃんシェルター・ボーイの新曲ビデオ。
これはビデオじゃないですね、リリック付きのビジュアライザー?新幹線で寝てるだけです。
やや2ステップ気味のビートにジャジー・シティポップ系ギターワークで仕上げたトラック、
寂しい男の独白系ボーカルで、どこまでも青い宅録ユースカルチャーな仕上がり。若いね!
サビがちょい微妙だけど、十代青春ロードムーヴィー的なセンチメンタリズムに溢れてます。
こちらは1年前に公開されたものですが2ndで西海岸へ向かったミンクスのような楽曲も↓