GVVC Weekly – Week 109


Carla Geneve – The Right Reasons (Official Music Video)

オーストラリアのSSW、カーラ・ジュネーヴの新曲がビデオで公開。まだLPの情報などは
ありませんが、おそらくデビューアルバムが来年出るであろう彼女、いい楽曲が出ました。
これは多分収録するんじゃないかなぁ?カラっとしたタイプのオルタナ・フォークといった
風情で、コーラスのメロディというか歌唱、節回しがすごく完成されており、耳に残ります。
図書館メガネ系のキャラなのに、Tシャツはmotorheadというあたりもナイスな見せ方ね。

Henriette Sennenvaldt – New Skill (Official Video)

デンマークのヘンリエッテさん(名字読めない)、誰かと思ったらあのオナ・ビューエンの
ボーカルだって。15年前くらいのアルバムだけ謎に日本盤も出てた気がする。当時はなんか
この手合いの北欧系ボーカルは全てビョークに結びつけられるという扱いを受けていたから
気の毒だなと思ってた。カナダ縁故もないのになぜにPaper Bagからなのかは不明ですが、
かなり面白いサウンドしてます。少しフリージャズ入ったポストロックSSW作って感じの
趣で、スマート。歌モノとしては中々のアブストラクトぶりにも関わらず、そこはかとなく
ポップで、聴きやすいのが凄いね。突き放しすぎない、芸術点高めのナイト・ミュージック。

Quarter-Life Crisis – Postcard from Spain (feat. Frances Quinlan)

ライアン・ヘムスワースのニュープロジェクト、クォーター・ライフ・クライシスの新作EP
から、Hop Alongのフランシンス・キンランを起用した楽曲が先行公開です。いやーこれ、
素晴らしいね。なんちゅう唯一無二のボーカル、それでいてこの歌詞の良さ、詩人すぎて…
バンドもソロもいいが、この人は本当好きだな。あとはRyan Hemsworthもなんだかんだ
いつも悪くない事考えると、ああいう出自の人達の中では抜けてるんだろうなと思います。
タウワミ君の良さを本当に感じ、ずっと声かけ続けただけのことあるし、ヘムヘム、さすが。
EPは全曲にゲボ(ゲストボーカル)が起用されていて、YohunaやHand Habitsの参加曲も。

Babeheaven – Craziest Things

ロンドンのベイブヘヴンが11月にリリースするデビューアルバムからの新曲ビデオを公開。
2年くらい前から居る気がするけど、確かもっとトリップホップというかこんなに生バンド
系のサウンドじゃなかったはずだが、相当良くなってきてるね。なんと表現したらいいか、
ドリームポップではないがオルタナでも叙情系UKロックでもなく、ポストロックでもない。
ポストパンクもガレージもニューウェイヴもEMOもなし、フォークもなし。消去法で結局
ドリームポップになるのかな…ちょっと奥行きのあるスケール大きめのサウンドに、控えめ
センチメンタリズムでそこそこお上品にまとめたサウンド。LP全体で聴いてみたいですね。

Small Black – Tampa

チルウェイヴの始祖四天王として目されるスモール・ブラックが、何と100% Electronica
からシングルをリリース。ジョージ・クラントンの新作がもろに初期チルウェイヴ風だった
事も考えるとなんか、当時から知るものとしては胸アツ展開なんですよね。惜しむらくは、
特に良くないって事かな…。でもこの人たちはブレない。最初のEPは少し違うが、その後
Jagjaguwarから発表してきた3作のLPは、自分らのサウンドをひたすらブラッシュアップ
していくような内容だったし、いつも手堅く安定してた。あんまり1曲でどうこうっていう
タイプの人たちじゃないから、これからも変わらず、ぜひフルレングスもこのレーベルから。

Magdalena Bay – Hideaway

マグダレナ・ベイがLuminelleからリリースする新作EPより、新たな先行トラックを公開。
今回は今までになくストレートな楽曲で、胸焼けするほどに激甘過ぎるドリーム・ポップ。
でも単純に素敵なメロディーだし、何気にサウンドのレイヤリングが面白いっていうかね、
特にコーラスパートにおけるシンセのボリュームスウェルが何かトチ狂った動きしてますな。
あんまいっぺんに沢山食べたら体に悪そうな駄菓子っぽさありますが、突き抜けててイイ。

Haim – Man From The Magazine (Official Video)

このMVはちょっと面白いかなー、映像というよりこの編集でMVとして出すってのがいい。
正直、西海岸セレブ臭がキツすぎてHaimは中々しんどいんだけど、この際それは置いとく。
これ、こういう労働してる時に脳内で完全にずっと音楽流れてて、同じく脳内で歌ってるっ
て経験ある人わかるよね、まさにこれなんだよね。感覚がリアルってか、よく表現されてる。
10年位前のサマソニで、ジェニー・ルイスのバックバンドにダニエルが居たの思い出すなあ。

今週のLP/EPフルリリース

Rachel Grimes – The Way Forth – Instrumentals (EP)

昨年のオーケストラ・フォーク・オペラ作のインストバージョンってことで、EP尺の小品集
ってとこですが、コンパクトで聴きやすい。この人のコンポジションってスノッブな感じが
しなくていいんだよね。Rachel’sのアルバムがポストロック名盤選みたいな本とか特集に
大体入ってるから、その筋の印象が強いかもしれないけど普通にピアノソロ系の作品とかも
出してるし、どれを聴いてもわかりやすくて人懐っこいクラシカル。ただ流しとくのに最適。


CULK – Zerstreuen über Euch (LP)

オーストリアってことで全編ドイツ語ってとこも異様に感じるポイントになってるとは思う
けどギスギスのポストパンクでは全然なくて、あくまでオルタナベースにダークウェイブ系
フィーリングがあるやつだね。Warpaintとかの塩梅に近いかな、こっちは周りの楽器隊は
絶対男達だろうなってのは聴いてわかる感じだけども。歌の子がなんか良くて、この音楽性
なのに妙に丸いというか、軽くコケティッシュな甘さすら醸し出してるし、ポストパンクの
マインドとはある意味、対極にあるものだろ。要は全員女子バンドじゃこれはあり得ない。
これはちょっとライブというか、どういう見せ方をするのか、ステージングも観たいです。


Mary Lattimore – Silver Ladders

スロウダイヴのニール・ハルステッドがプロデュースってことで、面白そうと思っていた。
楽曲がどうこうってより、なるほどって感じのサウンド・質感になっており、ハープ主役の
音楽っていう静謐さ、生々しさはかなり薄れていて、これはもはやニューウェイブというか
シューゲイズというか、そっち方面ベースのアンビエントってな趣になってるね。まさに、
ジュリアナ・バーウィックに客演してたのがしっくり来すぎて、ジョイントコンサートとか
やったらいいくらいマッチしてる。きめ細やかな美しさを湛えた、とても奥ゆかしい作品。