GVVC Weekly – Week 111


LISS – Leave me on the floor

デンマークのリスからニューシングルです。もう5,6年は居るのにEPばかりで中々フル尺を
出さないよね。最近ちょっと迷走してた気がするけど今回のこれは突き抜けててイイです、
変に深みを持たせるよりもこういう方向性が強みを出せると思うし何と言ってもボーカルが
めちゃくちゃ特徴的だからね。90’sクラブ・ダンスポップの、ハリがあるけど鋭利すぎない
サウンドに若干の北欧清涼感がプラスされていてすごくキャッチーな仕上がり。過去1かな。

George Moir – Flowers (Official Video)

イングランド、プリマスのマルチインストゥルメンタリスト・SSW、ジョージ・モワールの
ニューシングルです。ボーイ・パブロあたりの路線を意識し、少しトロピカルな要素を加え
サニーサイドポップ化させたような音楽で、軽薄だけど人懐っこくってとってもキャッチー。
やや悪意のあるダメンズ情けな系のボーカル、歌詞もなんかマッチしてまして、コーラスの
構成が二段構えで、中々耳に残る。ブーケとオーケーで韻を踏んでんのは初めて聞いたわね。

King Gizzard And The Lizard Wizard – Automation

キング・ギザード・アンド・ザ・リザード・ウィザードの新作アルバムから、最初の先行曲。
多作すぎて正直全部は追えてないですけど、やっぱ規格外というか、異様にカッコいい時が
ある。特に今回の楽曲は彼らの中ではコンパクトな仕上がりと、明確なコーラスが存在する
レディオフレンドリーな仕上がり。激サイケでどこか禍々しい、呪詛的でシャーマニックな
テーマがこだまするトラックで、彼らの魅力がわかりやすくパッケージされていると思うな。
なんかこのビートとサウンドの組み合わせはdownyの「酩酊フリーク」を思い出してしまう。

Badge Époque Ensemble – Unity (It’s Up To You) ft James Baley – (Official Music Video)

たびたび紹介している、Slim Twig率いるバッジ・エポック・アンサンブルから新曲ビデオ。
サイケ・トロピカルなゆるめのプログレ・グルーヴで、多国籍エキゾ感すら漂ってるけども
ボーカル入りでキワモノっぽさはなく全体のさじ加減、塩梅が本当ちょうどいいんですよね。
過度におっさん臭くもなってないし、絶妙。最後だけ微妙にNSFWなクレイアニメもグッド。

Lambchop – Golden Lady (Official Audio)

ラムチョップの11月リリース予定カバー・アルバムから2つ目のトラックです。説明不要の
大名曲で、世界中でカバーされまくっているに違いないですが、これは相当にいい出来では
ないでしょうか?そもそもカバーしようと思わんですが、完全にモノにしてます。さすが…

Swallow Cave – Cold Moon

ブリストルの女子バンド、スワロウ・ケイヴのニューシングル。どっちが曲名でバンド名か
わからない感じですが、インディ風味のブリティッシュ・フォークロックに、モダン空間系
使いまくりの折衷ギターサウンドで、いい意味で中庸というか、ほんと地味目なんですけど、
なんか全体のアンサンブルが締まってるのよね。SSW作ではなくちゃんとバンドだからなんだろうけど。ミックスも混みで各パートが控えめながらに主張してて、気の利いたフレーズ
発しているし、歌もグッドメロディ。初期Real Estateみたいなとこもあって、凄くいいね。

Evann McIntosh – BULL$HIT (Official Music Video)

カンザスのエヴァン・マッキントッシュから新曲のビデオが公開。今年、昨年のアルバムが
Mom + Popからフィジカル再発されていましたが、そのデビュー作よりも、よりメロウに
ソフトになめらかシルキーなサウンドに進化しており、GVVCのインディR&B枠に採用です。
しかし、TikTokブレイク枠みたいな触れ込みだったと思うが、こんなサウンドにして大丈夫
なのかな?まあLykke LiやSALESもヒットしたりするようなマーケットで、アジア圏のとは
また事情が異なってそうですけどね。目新しさはゼロですが、すごく好きな音ですこれは。

Sarah Mary Chadwick – Every Loser Needs A Mother

バ・ダ・ビンがリリースするサラ・メアリー・チャドウィックの新作アルバムから先行曲。
かなり多作で、もう6,7枚目なんじゃないか。すごく古めかしいピアノ弾き語りスタイルは
何てことないんだが、なぜだか強烈にインディなのです。初期にあった曖昧な感じが減退し
今の方がいいね。SSWとして貫禄が出てきて、脂乗ってます。美しいオルタナ・バラード。
ちなみに、今は載せませんけどアルバムのカバー・アートはとんでもねえジャケット写真。

今週のLP/EPフルリリース

Adrianne Lenker – songs (LP)

コロナでバンド止まったからってソロでちょろっと作ったアルバムでこれかい。バケモンか。
めちゃくちゃ凄い。これバンドに回しても良かったんじゃ?っていう楽曲を出し惜しみなく
使ってて、本当、基本的には弾き語りでしかないんだけど、ちょっと浮世離れしたような感
そのままに、瑞々しくて純度の高いSSW作。いやらしさのかけらもないってかね、崇高で、
俗っぽさの対極にあるイノセンスに、例の少女みたいなババアみたいな歌唱が躍っています。
先行で出てたM-3は特にきらめいて、もはや音の聖水っていうか、清らかな天然水みたいね。


Galdre Visions – s/t (EP)

先行のM-4が凄くいいなと思ってたらナイラ・ハンターにディーヴァなんかも参加している
ある種のスーパーグループだった。道理でね。ボーカル入りのニューエイジ・アンビエント
って感じだけど、すげーコンテンポラリーで洗練されてるし、モダンクラシカルの文脈と、
インディもののどちらにも行ける絶妙なバランス。音も異様にヨイときて、ぜひヴァイナル
で欲しいし、店とかでかけとくとお手軽にセンスいい感じになり過ぎてこれ危険なレベル。