GVVC Weekly – Week 114

Badge Époque Ensemble – “Just Space For Light” Ft Jennifer Castle (Official Audio)

来週リリース、バッジ・エポック・アンサンブルのLPから最後の先行曲が公開されました。
出す曲出す曲全部イイから何回も載せてる気がしますがこれは今まででも一番メロウ寄りな
導入から埃っぽい多国籍ファンク・ジャムに突入します。相当オヤジ臭くなりそうな音楽を
絶妙に枝分かれさせて全体像では真新しさを保っているごった煮具合が職人芸なんですよね。
客演のボーカルのおかげもあってこの楽曲はラウンジ的な趣もあるし、南米っぽさもあって、
フランフランとかでかかってる様なしょうもないラテンコンピにも入れそうな軽さもキープ。


IRIS – lavender and heaven

ノルウェイのSSW、アイリスの新曲です。感傷的でオーケストラルな感じの純ポップス的な
コンポジションなんですけど、割とあっさりしてるというか歌唱が清涼感あってクドくない
仕上がりになっていて、ちょっといいかな。ただ、ギリギリですし以前の楽曲はトラックが
もっとチャラくて全然聴けない。なんかコーラスんとこさ、J-POPの有名な曲で似た様なの
ないかね?まあこの進行だから何かあって当然かとも思うけど。アルバムは来年GEMSから。


Drug Store Romeos – Jim, Let’s Play

UKのドラッグ・ストア・ロメオズ新曲です。去年出てきた時は若干ダークウェイヴ風情すら
感じさせる様なサウンドだった気がするけど、どんどんカワイイ路線のへっぽこトラックに
ベッドルームポップって感じになって、ボーカルの女の子がキャラ立ってるのもあり、この
方向性で行くのかな。正直ちょっと狙いすぎで、今回なんてアンニュイ通り越して児童音楽
って次元まで突入してる気もするけど。割にトラックはそっけなくて、トイポップって言う
ほどのもんでもなく、まあある意味ミニマルでインディとも言えるかもね。でもなんか残る。


Noga Erez – YOU SO DONE [Live] – Kids Against The Machine Vol. 3

ノガ・エレズのスタジオライブ。シチュエーションと編成、ディレクションが全体的にいい。
楽曲はちょっと前に今年出してた最近ので、これくらい不穏でギスってる曲が彼女らしいね。
58がずっとでっかく見切れてるのが少し気になるんだけど、着席の感じとか赤い照明とかも
ナイスです。あとは本人のファッションがある意味普通でね、この組み合わせが逆にドープ。


Fall of Messiah – Contreforts (Official video)

今年リリース済みの新作LPから。明らかに一番出来が良かったオープナートラックのビデオ。
カッコいいカメラワークと、お手本のようなエモ振りで素晴らしい、顔芸も決まってるしね、
ブレイク後のパートのベースの奴のリズムの取り方もすごくイイね。いやーいいバンドっす。


Sharon Van Etten – Silent Night (Official Audio)

シャロン・ヴァン・エッテンがクリスマスカヴァー・シングルを発表です。少し、怖いもの
見たさみたいな部分がありましたが、意外と良くて、ちゃんとダウナーに仕上げてきており
さすが。このSilent NightをBGMにクリパーティすればさぞかし盛り上がる事でしょうね。


Lavender Blush – Oh Anna

来週Shelflifeからリリースされるラヴェンダー・ブラッシュのデビューアルバムより先行曲。
リズムにギミックのない、ひたすらにゆったりとしたインディ・パワーポップなんですけど
やまびこエコーのかかった穏やかなメロディがなんかやけに心地よかったんですよね。コレ
ある意味、最初の頃のPURE Xから毒気を抜きまくったような甘〜い響きでね、どこまでも
まろやかでつまんなくなるギリギリ。海で、浅瀬の上をフワフワ浮かんでるような感じです。

今週のLP/EPフルリリース

TSHA – Flowers (EP)

先行曲が好きだったからマークしてたけど正直想像以上。全曲、イントロ聴いた時点でイイ
ってなっちゃうのは相当。M-1なんか、Gui Borattoのキャッチーなボーカル曲でGrimesが
客演してるみたいな感じになってて、少しだけワープハウス入ったアウトサイド・ハウスの
開放的な歌ものサウンド。ガブリエル・アプリンが客演してるのも意味わかんなくていい。


Henriette Sennenvaldt – Something Wonderful (LP)

まあボーカルだけでいったら確かにビョークの名前出したくなるのはわかるが、サウンドが
結構違うよね。基本フリージャズっぽいのと、一時のHanne Hukkelbergをもっとオトナに
した方向性だと思う。相当スカスカだったり、引き算の美学を感じさせる組み立て方の割に
こじんまりとしてないというか、意外とダイナミックだからポストロック的にも聴こえるし、
身体的。程よくスノッブで、ちまちまと頭でっかちな音楽じゃないんですよね。格好いいし
こう言っては本当ナンなんだけど、強烈にオシャレな音像。アートブック屋ホイホイに認定。


Marika Hackman – Covers (LP)

チョイスがいいんだよね、ここまで大寄りの中どころだけ揃えまくったカバーアルバムって
中々ないと思う。一番ビッグなのでビヨンセ、レディヘにエリオットスミスってとこかな?
M-9のAlvvaysやM-4のGrimesあたりが特にいい感じだけど、全体的に原曲通りのアレンジ
は避けるって前提で、家で作りましたって感じのトラックにしつつ(敢えてじゃないはず)
歌メロの良さを引き立てる感じの方向性。多分コロナありきで出来たモンだと思うけどね。

出典がすぐわかるとこに載ってないから、リストを記載しときます
1. You Never Wash Up After Yourself (Radiohead)
2. Phantom Limb (The Shins)
3. Playground Love (Air)
4. Realiti (Grimes)
5. Jupiter 4 (Sharon Van Etten)
6. Pink Light (Muna)
7. Between the Bars (Elliott Smith)
8. Temporary Loan (Edith Frost)
9. In Undertow (Alvvays)
10. All Night (Beyoncé)