GVVC Weekly – Week 142


Liars – Big Appetite (Single Edit)

一人になってしまって久しいライアーズ、ずっと継続安定のMuteから8月にリリース予定の
新作アルバムよりこれが二つ目の先行トラックです。本来ビデオで出てるのですが、映像が
リアルドリルにカメラ付けて撮影した、エフェクトでは無いアナログ物理回転サイケ作品で
しかも休みなくずっとグルグルなんで具合悪くなるなんてレベルを超絵した拷問内容の為に
自主規制でこちらにします。サウンドですが、今回久々にかなり良いんではないでしょうか。
中期以降ずっとエレクトロニックに傾倒しエクスペリメンタル・エレクトロディスコパンク
みたいな音楽になってしまいソロ化してからはなんかエキセントリックなまま密室アヴァン
SSW路線とちょっと迷走してる感じでしたが一気にバンド的身体性を戻し、グランジとか
オルタナっていう範疇でも語れそうなダウナー・ダークロックになってまして格好いいです。

Aldous Harding – ‘Old Peel’ (Official Video)

オルダス・ハーディングが直近アルバム後のライブでも既に披露していた楽曲を4ADからの
7″シングルとして正規リリース。B面には同曲のアコースティック版。A面がビデオ公開です。
本人はあまり出てこず、謎のモジモジ君タイツでイギーポップ憑依スタイルの痙攣ダンスを
披露する人が主役の狂った映像ですが、彼はどうも長いこと組んでるコラボレイターらしい。
ほとんど全てのノートにサスティンが無い謎のスタコラサッサ・グルーヴで軽妙に展開する
ブルージーなピアノ・ロックで、クラシックなのに新鮮な音像をしており説得力ある。流石。

Efterklang – Living Other Lives (official video)

エフタークラングが前作から約2年と比較的短いスパンで新アルバムを告知し、先行曲です。
今回は最近の感じからは少し変えて来てて、やや硬質でスクエアなビートとシンセを前面に
打ち出し、室内楽アンサンブル的な側面はかなり鳴りを潜めまして、クローザートラックに
なんとThe Fieldがフィーチャーされてるなど、実にナルホドという方向性です。ミニマルっ
ぽい要素って元々あるし、北欧勢のクリーンさも湛えてるからこういうのとの相性はいいね。
個人的な好みではあまりハマらないサウンドだけどクオリティは高いと思うしジャケもいい。

The Go! Team – A Bee Without Its Sting (Official Video)

来月発売となるザ・ゴー・チームの新作からこれで4つ目となる先行曲ビデオ。映像の二人が
実際に歌ってるみたいでインディ版ジャクソン5的な無邪気さを感じるとてもピースな楽曲。
10代ブラックの子の歌ってこんな感じになるのね。トラックも普段通り気が抜けてて良い。

Cathy Jain – cool kid (official audio)

若干17歳、UKで活動する中国系のシンガー、キャシー・ジェインのデビューシングルです。
フォーマットとしては珍しく無い、R&B気味のメインストリーム予備軍ポップを宅録宜しく
レイドバック気味にインディチューニングした楽曲で最近だとBENEEやAmbar Lucid等の
ラインだと思いますが、中盤の展開がちょっと面白いのと、凄くソツなく起承転結キレイに
纏まったソフトで美しいトラックだと思います。何かの模倣だと思うけど、収まりがいいね。

アイランズがジュリー・バーンの曲を“事故”で盗作してしまった模様。何を言っているのか…
カバーのデモを録音して3,4年後にそのファイルを自分で発掘し聴いたら他人の曲である事を
完全に忘れておりオリジナルだと思って、これいいじゃんと本採用本録音し完パケリリース、
アルバムに収録して公開したら即刻ファンに突っ込まれて思い出すっていう痴呆ムーヴです。
流石にわざとじゃ無いだろと思うけど、この一連の流れも込みでのマーケティングだとしか
思えない私は心が汚れていますかね…無事に許可は取れたみたい。しかし、んな事あるかな。
カバーするほど気に入った曲なら忘れねーだろと。まあ、元々好きでというより垂れ流しで
Spotifyから流れて来た彼女の曲を聴いて当時、即カバーしてみたっていうような話らしくて
これも結局、ストリーミングのオートサジェスト垂れ流しの弊害でこそ起こりうる現象だね。
元々、一切主体的に聴いてないものだと良い体験でも身にならないというか右から左へただ
流れていくだけ、世の中の全てが行きずりの存在という事。ほんと最近そういう感じで嫌ね。

今週のLP/EPフルリリース

Kings Of Convenience – Peace Or Love (LP)

最初の先行M-2はやはりどう考えても素晴らしいバランス。それと超久々ってことで若干の
ご祝儀レビュー的な部分があったことは否定できない。で、アルバム全体的にはというとね、
あまり良くないね。ちょっとボーカルが重いんだよなー、サウンドが軽めで音程も高めの時
よりしっとりパートの時、声の響きが悪い方向にリッチ過ぎ少し気持ち悪い音像に感じる。
リバーブ具合もだけど、ミックスだけというより録りの部分にも起因する気がしますけどね。
もっと低音スッキリさせてクリーンかつ軽めのサウンドにしてほしかったな。ボトムがもう
控えめなパーカッションの低域だけで支えるみたいな構造でいいでしょ。同じく先行M-6や
男女ツインになる(Feistが参加)M-5,M-9もなかなか悪くないけど、M-2がすば抜けてる。
音楽性は前から文句ないけど、あっさりしてるのが良さだと思うからそこ大事にして欲しい。