GVVC Weekly – Week 151


Bedouine – The Wave ( Lyric Video )

ベドウィンが3枚目となるアルバムを公表し、最初の先行トラックビデオが公開されました。
全2作は本当並べて聴いてもわからないくらい続き物というか、バージョンっていう感じで
テイストや趣に変化が無かったと思う。今回もほぼ同一線上だけど、アレンジの装飾が少し
豪華になっているというか、音のレイヤーが深くて細かい上物のフレーズが色々と投入され
パッと聴いた感じの華やかさが微増してて良い。元々すごく味わいのある歌唱、かつ普通に
上手いボーカルそして割とオーセンティックな情景、ソングライティングだからメジャーに
行きそうだなと思ってたけど控えめな滋味を保ったま正当進化してきたね。これは美しいよ。
カントリーっぽさは無くて自然賛美系の純フォーク、禁欲系じゃくてヒッピー寄りだと思う、
まあ見た目通りな感じで、若干サーフ入ってる瑞々しさとポップス寄りなのがいいんだろね。

José González – Swing (Official Music Video)

ホセ・ゴンザレスの新作アルバムから、これでもう4つ目となる先行トラックのビデオです。
今回はこれまでと毛色が明確に違いまして、若干チープ目なリズムマシン・トラックに乗る
シーブリーズ・デイタイムディスコなサウンドになってますな。Poolsideがやっていたあの
音楽のオーガニック版その先といった趣であります。カリブの風感じる、非常にリアリティ
溢れる音像ですが良くも悪くもちょっと軽すぎるかな。エアリー過ぎて飛んで行っちゃうわ。

Cassandra Jenkins -“Faith Consuming Hope” ( Eartheater cover )

上半期に傑作アルバムをリリースしたカサンドラ・ジェンキンスがSounds of Saving企画で
アースイーターの昨年作Phoenix: Flames Are Dew Upon My Skinからクローザートラック
かつ実質的なタイトルトラックをバイオリンとピアノのデュオ編成で弾き語りのカバーです。
感傷的なストリングスの美しさはそのまま原曲から宗教的な荘厳さをを少し薄めて普遍的な
雰囲気にスリップト・ダウンしたアレンジです。この状況は個人的にバイオリンのリバーブ
いらないと思うんだよな。彼女のオリジナル最新作で展開される深く静謐な音楽からすると
これでも過剰な音楽に聴こえるんですけど、納得の選曲だし、上手くカラーを出してますね。

こちら原曲。『ただし魔法は尻から出る』

日本のリリース

Her Braids – EP01 (EP)

前作EP名がDemoであり、今回EP01と銘打たれている点を考えると、単独のプロパー作は
これが初のリリースとも取れる。レコードショップやゲストハウスのオーナーらで構成され、
今回に関して言えば表層のサウンドはダークめのシンセウェイヴ・ポストパンクが少しだけ
ドリームゲイズ〜アンビエント路線の装いで纏められたベッドルームポップって感じだけど、
歌唱、発声、節回しの雰囲気から強烈にライオットガール周辺の印象を受けるんで、実際の
音楽性以上にポストパンクと呼びたくなる。メンバー全員が適宜ボーカルをとってるっぽい
あたりもそうだし妖しさもあって、ドライかつ軽めになったWarpaintみたいな趣もあるね。
以前はより純ドリームポップに近かったり、片やガレージっぽい楽曲もあったりと、扱える
音楽性はインディの範疇で割と広めみたいだけどまだ模索中というか強く出れるバランスが
定まりきってない感じはある。生ヴァイオリン行けるメンバーがいるっぽいんで個人的には
そこをもっと使って、今の路線をベースにうまいことチェンバーポップ的要素を付加すると
もっと特徴的になりそうだなと思うけどね。完成したら凄く良くなりそうで今後に注目です。

今週のLP/EPフルリリース

Mia Doi Todd – Ten Views of Music Life (LP)

リミックスアルバムって基本あまり興味ないんだけど、たま〜に凄く自然なやつに当たると
得した気分になる。元々本人そこそこ好きだし、先行のM-2ディンテルのリワークが良くて
少し期待してたら全編素晴らしく、これデジタルオンリーなの勿体無い出来よ。そもそもの
彼女の音楽がかなりオーセンティックだから料理しやすいというのはあるだろうが、土臭さ
みたいなのが凄く強い部分をみなさん実にシルキーにモダーンに中和していて、聴きやすい。
なんか明確な意図の監修が入ってるとしか思えない程リワークのベクトルに通奏低音がある。
巫女的というか大地・瞑想そしてコズミックに繋がるみたいに若干スピってるきらいがある
アクの強さがコンテンポラリーにコーティングされてるのよ。ジュリア・ホルターらによる
M-1が本当に美しくて白眉。言われないとリミックスアルバムとは思わない程にナチュラル。

girlpuppy – Swan (EP)

先行のM-4が初々しくてフレッシュないい曲で、Royal Mountainからというのもちょっと
気になっていた。思ったよりソフトカントリー入ってて、甘酢っぱインディポップに全振り
って感じではないのね。レーベルに関係があって同郷ってところではやはりalvvaysにellis
あたりを想起する音楽性。こっからドリームを増してもいいし、ジュリアンベイカー路線に
進むもよしなんだけど、バンドじゃないせいもあってか今はまだ青い彼女一人ではあまりに
滋味がなさすぎてスローに聴かせる楽曲は特に深みが足りないから、淡いのはいいんだけど
ある程度は溌剌としたサウンドの方が成立すると思う。つまりM-4ね。声も見た目も名前も
いいし、めちゃくちゃ若いんだろうから今後に凄く期待したい。Clairoコースもあり得るよ。