GVVC Weekly – Week 264

J. Robbins – Exquisite Corpse

JロビンズがDISCHORDから来年2月にリリースされるオリジナルソロ新作フルレングスLPをアナウンスし最初の先行曲を公開。
今回は少しシンプルにしたChannelsっていう感じで、ドラマーが絶対チャンネルズの時と同じ奴(調べてないけどもう音とフレージングで間違い無い)なのもありドタバタ楽しく聴けるキャッチーめな仕上がり。
この人はホントにカリスマで、どちらかというとプロデューサー・エンジニアとしての方が高名だとは思うけどバンドもずっとやってるわけで、Jawboxは流石にリアルタイムではないがバーニング・エアラインズくらいから以降は一通り追っかけてる身としてはここでのこのレベルの作品は感慨深いね。


Still Corners – Secret World

ロンドンの男女デュオ、スティル・コーナーズが来年4月にリリースする新作フルアルバムをアナウンスし最初の先行曲をビデオ公開。
元々はシンセウェイヴ・ドリームポップっていうところから近年作ではややフォークロアに近接していたので予兆はあったが、今回はより思い切ってエキゾチックなダブ・インディフォークに変容。正直そんなにファンじゃないのですが、個人的にはこれが今までで一番良いと思います。ビデオはダサいし、カバーアートもキツいけどね…。
しかしLP全体的にはサウンドどうなっているのでしょう、気になる。全編にわたってシンセポップかなぐり捨ててたら素晴らしいのですが、どうかな。

今週のLP/EPフルリリース

Madeline Kenney – The Same Again: ANRM (Tiny Telephone Session) (LP)

既発曲のピアノ弾き語りをベースにしたアコースティック・スタジオセッション音源。
いや、ここまで地力のあるミュージシャンだったなんて、ちょっと誤解してたというか、なんかスミマセンという感じ。ちょっとヨレ気味とはいえピアノ十分うめぇし。
というのも彼女、あきらかに音源をかなり作り込むタイプで緻密なアレンジと重層レイヤーに多彩なサンプル使いの印象が強く、こんなストリップト・ダウンの編成でここまでしっかり聴かせられるなんてホント想定外だったわけ。おみそれしました。基本ボーカルがイイのは分かってたけど、これならアコースティックや室内楽方面に今後もし振り切っても余裕でしょう。曲も強いし、凄いね。やっぱプロミュージシャンなめたらかん。カバーアートと内容のイメージが違い過ぎ注意です。


Wishy – Paradise (EP)

皆が年末で寝静まる(リリースが激減する)時期を狙っての発売日空き巣により、平時に出してた場合よりも余計に各所メディアに取り上げられている感じはするが、確かに悪くない。
マイブラの爽やか(当社比)な部分だけを抽出してポップに軟化させたようなザ・シューゲイズ優等生サウンドと90’sフィール溢れる4AD的美麗オルタナミックスの現代版で、あくまでもドリームポップ的なモノにはなっていないところも非常によろしい。特にM-1がとってもいい曲だね。
全体的にはちょっとキレイ過ぎる感じもするかな?あと、これはこのバンドに限ったことではないが全ての曲が純然たるロック的8ビートのみの音楽って正直ずっと聴いてられないので、そのへんもマイナス。上物のセンスはいいからじゅうぶん持ってるけども。

はい、今年のWeeklyはここまで!2023年も退っ引きならない事情があった夏の1週間だけを除いて休みなしです。しかし、ついに来年は継続できるか今から正直あやしい部分あり。
では、年明けるまでには恒例の年末リスト出しますので、お待ちください。