GVVC Weekly – Week 55

Alessia Cara – October

アレッシア・カーラの新曲はなんとインディバンドサウンドで、凄く美しく儚げな佳曲です。
これ、知らないで聴いたらこの人だと思わない。大サビ行っちゃったり、後半熱入ってくる
あたりがやっぱ所詮メインストリームのプロダクションという感じはしますが、ボーカルが
いいので、こういうフォーマットにされると俄然聴けるようになるし、価値ある音楽になる。
なんか門外漢がやってるチグハグさというか、いい意味のインチキっぽさが出ていて、逆に
それが味として作用してるパターンです。車で聴きたい軽い音楽。こういうのでいいんだよ。


Mikal Cronin – Shelter (Official Audio)

マイカル・クローニンさん久々の新作から二つ目の先行トラックがビデオで登場です。
イントロからしていきなり今までの柄にない音で、サイケ+オーバーグラウンドUKロック
のような塩梅の楽曲にそのままオアシス的な歌唱で、不穏なムードが鈍く渦巻くサウンド。
意外な路線ですがこれはこれで不思議と様になってるというか無理した感じなく自然です。
後この人の特色の一つだと思いますけど、いい意味でなんか軽いので、そこもいいですね。


Liturgy – God of Love

リタジーの新曲が出ました。アルバムのディテールなどがなく、単体でのリリースです。
一つ前の作品は何か悪い方に変わったな、と思ったんですがAesthethicaの頃の雰囲気に
戻っています、素晴らしい!これがリタジーに求める音。ブラックメタルということに
なってますけど、メタル要素を抜いたブラックメタルというか、ポストハードコア方面の
音がベースで、ブラストビートが入ってるだけというような気もします。だから聴ける。
ゴチャゴチャしてないし、クールなんですけど、殺伐とし過ぎてなくて程々に軟派だから
さすがヒップスター・ポストブラックメタルといったとこですかね。中盤の展開が乙です。


Camila Cabello – Shameless

カミラカベッロ、うちで載せることもないんだけど何かいいボーカルだなーと思ったのよ。
ビデオはやっぱ気の毒になるほどダサいけど仕方ない。楽曲ももっと抑えが効いた素朴な
感じに仕上げればいいのに。当然だけどメチャクチャ可愛いし、声が本当にいいからもし
インディ的なマナーの元にプロデュースできればどんなに最高な存在になるか。そんなの
絵に描いた餅ですけど。こんないい食材こんな風に料理して、勿体な…って感じですかね。


Hana Vu – Actress

一推しゴリラvsベアによるレーベル、ルミネレのニューリリースはアジア系のハナ・ヴゥ。
リラックスした4つ打ちのプールサイドディスコ的な雰囲気と、ソウルポップ風のテイスト
が合わさった、意外と複雑なサウンド。1stの頃のKisses+Tennisって感じで面白いです。
質感が突き抜けてクリアではなく、少しくすんでいてレトロ趣味も感じさせるんですけど、
音色だったり全体のトーンはラグジュアリーというか、甘いカクテルみたいでコレ不思議!


Flamingo – Mother

インディ音楽不毛の地イタリアで気を吐き頑張るフラミンゴの新曲ビデオが公開です。
サッドコア風の導入から、緩やかにボルテージを上げて最終的にはシネマティックに
バーストするタイプのポストロックお手本展開ですが、熱が直に伝わる中々エモい仕上がり。
轟音とダイナミズム主導じゃなく歌唱ベースにより感傷的な訴求力が高いからだと思います。
ボーカルの女性をメインに、謎の電飾人間が跋扈してたりする不思議の森を掛け抜けて
最後に湖畔の前で三人集合して決め顔するところのくだりがなんか素敵で、そこ見て欲しい。