GVVC Weekly – Week 135


Faye Webster – Cheers (Official Video)

フェイ・ウェブスターの新作アルバムのディテールが遂に正式発表となり、先行曲が公開。
昨年発表済みの“Better Distractions”、“In A Good Way”も収録の為これが実質三つ目です。
サウンドはミニマル・ブルースロック・インディソウル等と形容したくなる衝撃的な一発で、
やや重めのバンドアンサンブルが地を這うトラックに本人のエアリー&クリーミーな歌唱が
ミスマッチにもならずに異様な雰囲気を醸し出していて、ギターも美しいクリーントーンと
全体的な楽曲のイメージがあまり他で聴いたことないようなバランスで相当カッコいいです。
普段の激甘サウンドは1曲目に持ってきていて、これはLPトータルでかなり期待が持てるね。
映像はまたハイパーヨーヨーも顔見せ程度に登場しますがバイカー達との戯れにガレージの
セッションがメイン。この子、ストリート感と猫毛アンニュイを同時にやれるの本当凄いよ。

Kings Of Convenience – Rocky Trail (Official Video)

キングズ・オブ・コンビニエンスがなんと12年ぶりに4thとなるフルレングスをリリース、
そちらから先行曲を公開です。プロパーLPってだけでなく、単純に新曲ってだけでももう
前作以来らしいし、これは事件すぎる。しかも滅茶苦茶イイときたもんで、全力プッシュ。
きっとコロナがなかったら生まれなかったのかな?まだその辺のディテールはないですが、
相変わらず、ソフィスティケイテッド・ソフトポップの極北、ここまでできるのは北欧人
だけかと思わせる純度100%の滑らかさ。フレンチ・ボッサからクサみを完全に抜きつつ
ラウンジーにキャッチーに昇華した分かり易過ぎるショウケース・ソングになってまして
激レディオフレンドリー、初めて彼らを知る人にも伝わりやすいこれ以上ない楽曲ですね。
1stは今年20周年らしいし、なんか悲しくなる。ロイクソップのリミックス凄い聴いたな。

duendita -bio

NYのインディR&B・ソウルSSW、デュエンディータさんのニューシングル曲が公開です。
いやーこのドラムトラックはカッコいいです、ぶっ潰れた飽和感のあるキックがバフバフ
鳴りながらリズム自体もドタバタしつつ、広がりのある空間とミニマルなサウンド装飾が
かなり芸術点の高い仕上がり。ボーカルはしっかりシックに本気ブラコンなところもいい。
ラウンジ・アフロビート・アンビエントR&Bのベース増しという感じで、不思議な音像ね。

black midi – Slow

来月リリースのブラック・ミディ新作アルバムから三つ目となる先行曲のビデオが公開です。
個人的にはこの人達の今までの楽曲でもこれが一番好きかな。ジャズっぽさがかな~り強く
出ているトラックで、マスロックにしちゃ鳴りがスマートだけど演奏のダイナミズムは完全
ポストハードコア経由だし、この音でボトムが軽いと一気にフュージョンっぽくなっちゃう
荒々しさのバランスが結構絶妙なライン。あんまりカオスなアートロック風情は程々にして
こういう感じでシンプルにバンドアンサンブルの熱量で持ってく路線に一本化したがいいよ。
正直初期の持ち上げられ方がハイプ過ぎて必要以上に印象が悪いってディスアドバンテージ
あるから、UKの悪い癖というかホントやめたらいいのに日本のメディアも乗っかるもんね。

Molly Burch – Control (Official Video)

モリー・バーチのプロパー作としては3年ぶりとなるニューアルバムが告知され先行曲公開。
先んじて発表されていたワイルド・ナッシングとのコラボトラックも収録されるようです。
前作LPはとても良かったけれど、その後のクリスマスアルバムとかは衝撃的なチャラさで
少し心配していた。正直今回の楽曲も良くないですね。もっとマイルドで丸い音像の方が
この人の歌唱に合ってるはずだし、ケバ目のイメージ路線はやめた方がいいと思う。まあ
まだ全体像が見えない部分もありますけど、カバーアートの感じからもちょっと不安です。

Billie Eilish – Your Power (Official Music Video)

いいじゃん、今までで一番いい。アルバム全体でもこの路線ならすごいけど違うんだろうな。
それにしても、もうあそこまで上り詰めて新作LPのリリース告知と同時に出してくる新曲が
こういう感じってのは中々あっぱれだし好印象だね。本人に色々意図を訊いてみたくなるよ。
異物感もなく最適化されてはいるけど、アコースティック系のemoとも取れるような音楽で
サッドコア・フォーク系のイメージ。Hayley Williamsのソロとか、Run For Cover勢とかと
並べても違和感のないサウンドで、超メインストリームの人がコレやってくれるのは有難い。

WILLOW – t r a n s p a r e n t s o u l feat. Travis Barker (Performance Visual)

ウィル・スミスの娘の曲に、ブリンク182のトラヴィス・バーカーが参加してるというやつ。
ドラムが異様にかっこいいポップパンクで、確かに悪くないね…。ボーカルは微妙だけども。

日本のリリース

tiger bae – Seconds

3月に突如デビュー曲を発表した元ホテルメキシコメンバーらのユニット、タイガー・ベイ
新たに2ndシングルを公開。“インディ・ダンス”っていうジャンルの様式、サウンドが謎に
定着しているのって日本だけだと思うけど、コレもまさにそれなんだよね。非常にJetSetに
置いてありそうなアーバン系のトラックしてまして冷たくて鋭さを感じる質感のインディ風
R&B、微ニューウェイヴ、微メロウ。あまりこう言いたくないけど、その昔、Kitsune系が
流行っていた頃から音がアップデートされてないというかボンジュールレコーズ的というか、
悪くないけどなんだかな~という感じがある。まあ、いまだにシティポップ勢力がここまで
のさばってるのも同じことで、こういうの好きなマーケットの下地がある。互換なんだよな。
この曲に関してはややフュージョンぽいとこが色かもしれないけど、少し中途半端に感じる。

今週のLP/EPフルリリース

Joseph Shabason – The Fellowship (LP)

前作ソロにはGigi Masinが参加してたし、本人はDIANAやDestroyerにも参加しててまあ
明らかに好きだろうなという予想で見事に好きだったというやつ。10歳からジャズやって、
サックスがメインみたいだが、フルート、クラリネット、オカリナと木管はなんでもござれ。
これは大分するとアンビエントかもしれないけど室内楽的でありジャズ的であり、ウォーム。
ニューエイジというより、なんかもっと柔和でクラフトっぽい趣が強いもので、多分本人は
そんなつもりないんだけど、死語と化してるがトイトロニカっぽさがあり、レーベルでいう
Tomlabって感じの質感。まあWestern Vinylの範疇なのはわかるし、この辺はさすがです。
ジャズがベースの環境音楽でもラウンジとかイージーリスニングっぽくなっちゃわないって
結構重要で、レフトフィールド、インディと言葉は何でもいいがコンサバじゃなくなるのよ。